7月4日、16時から「小松庵総本家 銀座」の「森の時間」で江戸ソバリエ協会認定委員長の「ほしひかる」さんが講演を行った。テーマは『蕎麦春秋』連載の「そば文学紀行」。『蕎麦春秋』の連載がスタートした59号から最新62号までの執筆内容、取り上げた単行本の解説が丹念に行われた。この講演に小松庵総本家各店の店長、スタッフ、江戸ソバリエ各氏が熱心に耳を傾けた。
「そばの発展のためには『客、そば店、マスコミ』の三位一体が欠かせない」を信条とするほしさんは、そばや食文化に関する深い洞察と知識を披露することになった。「江戸の町では隅田川の外側では上水が整っていなかったために、屋台のそばは堀の水が使われていたので下等な食べ物だった」「江戸では寿司も天ぷらも手で食べていたので、カウンターというのはいわば受け渡し口だった」「食文化の隆盛のためには地方では産、官、学の連携が必要だが、都市部では客、料理人、マスコミの連携こそ必須」といった話に聞き手はただただ感心。
8月6日(土)から始まる第17回江戸ソバリエ認定講座の案内も行われた。講義は9時30分〜17時30分までの長丁場。昼の休憩はあるがみっちりとそばをはじめとする麺文化、和食・世界の食文化を学ぶことができる「耳学」や「手学」のそば打ち体験、「舌学」の10軒以上のそば屋の食べ歩き、「脳学」の200字程度のレポート提出は興味深い。体と頭の活性化のためには優れた講座といえるだろう。
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