投稿者 : sobashogun 投稿日時: 2021-11-25 04:54:37

 10月23日、第8回「武蔵の国そば打ち名人戦」が志学会高等学校(埼玉・北葛飾郡)にて開催された。大会委員長は、武蔵の国そば打ち名人戦の2代名人である小川喜久次氏。審査委員長は江戸ソバリエ協会認定委員長のほしひかる氏。競技審査委員は、全日本素人そば生粉打ち6代名人・信州そば打ち名人戦2代名人の安田武司氏、全日本そば打ち17代名人の平松一馬氏、全日本そば打ち23代名人・武蔵の国そば打ち名人戦初代名人の仲山徹氏、全麺協6段位の横田節子氏、そして大会委員長の小川氏の6名。食味審査は前述の6名に一般審査委員4名加えた計10名。
 今回は新型コロナウイルス感染防止のため、茹で審査は行わず、選手が指定した時間で審査員がそばを茹でる、という形で食味審査を行った。また、今回からそば打ちに使用するソバ粉の特徴・選定理由(ソバ粉の量、つなぎ粉の使用の有無、挽き方など)によって加点がされた。このルール変更に関して、競技審査委員の安田武司氏は「この大会の趣旨は美味しいそばを打つ名人を発掘することにあります。美味しいそば=簡単なそばとは限りません。美味しいそばに限って打つのが難しかったりするのですが、大会で簡単で打ちやすい粉を使う例が散見されました。本来の大会の目的からのズレを修正するという意味でも、今回ソバ粉の特徴・選定理由での加点を行いました」と語った。
 予選を通過し、茹で審査に進出したのは、京都府・前田佐絵美氏、埼玉県・米田千鶴氏、埼玉県・金子明宏氏、兵庫県・渡部結花氏、北海道・小島裕樹氏、千葉県・篠崎正夫氏、栃木県・市川宗信氏、埼玉県・村越嚴晴氏の8名。審査の結果、兵庫県・渡部結花氏が第8代名人に輝いた。準名人には北海道・小島裕樹氏と千葉県・篠崎正夫氏、努力賞には埼玉県・米田千鶴氏と埼玉県・金子明宏氏が選出された。
 安田武司氏は総評にて「皆さん非常に腕は熟練されておりますが、基本が疎かになっている方が少し見受けられました。例えば水回しをやっている最中に指についた粉は、放っておくと乾いて生地に混ざり、そばが切れる原因になります。そういった点にも気を配ってほしかった。また、道具に関しても、使ったらすぐ片付けるということを徹底していただきたいです。基本的なことをきちんとやる。そしてなぜそうするかということを考えていただきたい。動作には理由があります。なぜこうするのか、というのを考えれば、その粉でも同じ打ち方になる、ということにはなりません。今やっている作業の意味を考えることで、より上達の道が見えてくると思います」と述べた。
 2年振りの開催となった今大会、北海道から兵庫県まで全国から参加者が集まって鎬を削った。中には大学生の参加者も。そば打ちの技術も、参加者の熱も年々上がっているようだ。


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