12月5日、愛媛・西条市の丹原(たんばら)地区で開催された「産業まつり」の試食ブースに、蕎麦味噌を使った“味噌汁”が登場し、話題になった。準備した500食はすぐに品切れになってしまったという。
毎年12月の第1日曜日に開催されている「産業まつり」は、丹原町産の米をPRするため、約35年前に始まったイベント。地元農家や商店が中心になって、地元産の米や野菜、加工品を約30店の模擬店で紹介。毎回約3,000人もの来場者が集まる。今回、蕎麦味噌を使った味噌汁を無料でふるまったのは「市丹原町ふるさとの味研究会」のブース。同研究会は、地元の主婦ら30人で構成された、郷土料理や食育の研究チームだ。
「一般的な蕎麦味噌は、でき上がっている味噌に、砂糖や蕎麦の丸抜きを入れてこしらえます。しかし、私どもの蕎麦味噌は、味噌をこしらえる際、大豆、麹等とともに蕎麦の実を数%入れて、熟成させる。味噌自体に蕎麦の香り、まろかやかさが伝わっています」と話すのは、丹原町ふるさとの味研究会の菅高子代表。菅代表は、味噌を使った新しい味の開発に力を入れていて、これまでにトウキビやソラマメを入れた味噌等、約7年間、味噌づくりについて研究してきた。
「蕎麦の品種によって、香りと味が変わります。北海道や長野の農業研究所からたくさん資料を集め、色々な品種を試しています。産業まつりの時は、信州蕎麦や、祖谷蕎麦等でこしらえましたが“こんな味初めて! 美味しい”といって下さる方がたくさんいらして、嬉しかったですね」(菅代表)。現在、製品化の予定はないというが、今後も蕎麦ファンから反響がありそうだ。
問い合わせ先:西条市丹原総合支所農林水産課=0898-68-7300
(蕎麦将軍.com)