投稿者 : sobashogun 投稿日時: 2023-03-28 13:03:34

 3月18日、日本平ホテル(静岡/静岡市)で第1回「日本イチの蕎麦会」が開かれた。企画したのはそば店「たがた」(静岡/静岡市)の田形治氏(写真3/右)。田形氏は高さ日本一の富士山が大きく見えるこのホテルでそば会を開きたいという夢を持っていたが、友人の「一東菴」(東京/北区)の吉川邦雄氏(写真3/左)、「一如庵」(奈良/宇陀市)の桶谷一成氏(写真3/中央)、それに日本平ホテルの協力を得て、開催することができたと話した。3名は、自ら畑に赴くこともあるほど、そばそのものにこだわって打つ現代のそば職人であることは広く知られている。初めに3名で共作した《蕎麦屋の前菜》、そして3名が選びぬいたそばの《そば掻き》と《そば切り》が供され、他の箱盛前菜、お造り、温物、甘味等の料理は日本平ホテルが担当した。
《そば掻き》は、焼畑で栽培した静岡井川在来に伊豆の井出塩(たがた)、埼玉三芳産のソバの微粉に長崎対馬の浜御塩藻塩(一東菴)、奈良金剛山産の信濃一号に兵庫淡路島の自凝雫塩(おのころしずくしお=一如庵)。それに静岡梅ヶ島のワサビも添えてあり、そば搔きにワサビや塩がよく合った。そして《そば切り》は、茨城水府産の常陸秋ソバに北海道沼田産と広島比和産を合わせたもの(一如庵)、千葉成田の農家上野氏が栽培したソバを手刈天日干したそば(一東菴)、そして静岡湯沢在来(「たがた」)、と選ばれたうまいそばばかり。それにつゆは各々の店のもの。
 3氏は一茶庵系やニューウェイブの先輩に次ぐ「第4世代のそば職人」とも呼ばれており、現在の、そしてこれからのそば屋の1つの道として期待されている。





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